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映画「草の乱」 概要
秩父事件120周年を記念して「ハチ公物語」「遠き落日」「月光の夏」「郡上一揆」「大河の一滴」「ラストゲーム・最後の早慶戦」など数々の名作・感動作を産み出された日本映画界の巨匠・神山征二郎監督がメガホンを取り、映画「草の乱」が2004年に製作されました。
総制作費4億5000万円、エキストラのべ8000人という空前絶後な規模で撮影され、主人公・井上伝蔵に緒形直人、困民党総理・田代栄助に林隆三、副総理・加藤織平に杉本哲太、そして伝蔵の妻・こまに藤谷美紀、北海道時代の妻・高浜ミキに田中好子…と、俳優陣も錚々たるメンバーがそろっています。
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映画「草の乱」より、荒川渡渉の図
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映画「草の乱」より、大宮郷突入の図
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映 画 「 草 の 乱 」
製 作 映画「草の乱」製作委員会
製 作 木原 正敏 舟橋 一良 川嶋 博
製 作 神山プロダクション
監 督 神山 征二郎
公 開 2004年9月4日
(東京有楽町スバル座にて先行上映、のち全国の映画館で展開、地方都市で自主上映)
撮 影 2003年10月1日〜12月15日 秩父郡内を中心に、群馬・長野・東京都内などで撮影
平成16年度文部科学省制定作品 平成15年度文化庁藝術振興補助金交付作品
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「吉田で『草の乱』をみる会」
吉田で「草の乱」をみる会とは、その名の通り、秩父事件の震源地である旧吉田町(現・秩父市下吉田)において映画「草の乱」の鑑賞会を毎年実施するための実行委員会です。
2004年9月に、東京有楽町スバル座において先行上映されたのち、11月には秩父郡市全域でも上映され、たいへんな好評を博しましたが、そののちも是非鑑賞したいというあちこちからの声に応えるべく、秩父事件に思いを馳せる人々、エキストラやスタッフとしてこの映画の撮影に携わった有志らが中心となって結集し、05年秋にこの会が立ち上がりました。
この「みる会」のメンバーは皆、映画「草の乱」を一時的な盛り上がりに終わらせることなく、秩父郡内に在住する方やこの事件に興味を持って吉田をはじめ、ゆかりの地を訪れた観光客の方々などに、これからもずっと秩父事件を語り継いでいってもらいたいという願いをこめて参加しています。それと同時に、この映画を旧吉田町(事件当時の下吉田村)という実際の事件の「現場」において、しかも事件が起こったまさに11月という季節に継続的に上映し、鑑賞していただくことによって、その空気も感じ取っていただきたいという願いもこめています。毎年この時期にこの場所で鑑賞することの意義や素晴らしさを伝えたのです。
そうした願いから本会では、05年以降毎年、11月第一週の土曜日に、吉田総合支庁ウラの「やまなみ会館」を会場に、映画「草の乱」の上映会を実施しました。05年には神山征二郎監督も来場され、舞台挨拶をしていただきました。1日2回の上映でしたが、合計で326名の方に鑑賞していただきました。メンバーも大満足の大入りでした。
05年は11月4日(土)に実施しましたが、三連休の谷間という日程的ハンデを背負い、実のところ前売券の販売状況が思わしくなかったことから、準備のための実行委員会でも成功を不安視する声が出ていましたが、いざ蓋を開けてみれば、多くの方が会場の外で当日券を購入し鑑賞され、2回の上映で前年を上回る341名の来場者を得て大成功となりました。
さらに嬉しかったことは、郡内からの来場者以外にも、関東近郊とりわけ千葉県や神奈川県などの近県から、秩父事件にまつわる史跡めぐりを兼ねて泊りがけで来られた方が非常に多かったことです。みる会のメンバーが、受付でお客さんと会話をしたり、会場で配布・回収したアンケートから得られた情報です。
回収したアンケートは、下は小学生から上は八十歳代の方まで実に幅広い年齢層にわたり、この作品を何度か鑑賞された方や今回が初鑑賞だという方まで本当に様々で、「当時の農民の苦労がよくわかった」「今の平和を守り続けたい」など、「感動した」「素晴らしい映画だ」という回答が圧倒的多数だったのに驚かされました。しかも「こういう機会を失くさないように今後も続けて欲しい」という嬉しい注文や「もっと秩父事件の事を世に知らしめる努力をして欲しい」などの手厳しい注文も少なくありませんでした。
ちなみに、この「みる会」のメンバー(実行委員)は、秩父事件研究顕彰協議会の篠田健一事務局長を会長とし、ロケ地として再現された井上伝蔵邸を抱える道の駅龍勢会館を主基地局とし、映画「草の乱」を心底愛する有志がボランティアで結集しております。その中には、06年3月まで活動していた「映画『草の乱』エキストラ友の会」のメンバーも多数参加しております。まだまだ「草の乱」の火を消すわけにはいかないという思いに駆られる面々が、老若男女問わず多方面から結集しております。メンバーは主に、前売券の販促に上映会の日時・場所等の告知を計画的に実施し、上映会当日は、会場設営から撤収まで、裏方のすべての作業を分担してこなします。昨年は二度目の実施だったということもあり、メンバー各々がそれぞれの持ち場で実に鮮やかな動きをし(しかも楽しみながら)、来場者をスムーズにご案内できたと思います。
このような雰囲気で、今後毎年この時期に吉田やまなみ会館において「草の乱」の上映を実施していくことを予定しております。秋になったら吉田で「草の乱」が観られる!という楽しみが皆さんに芽生えてくれることを期待しております。
しかし、やはり継続して実施していくからには、今後も実行委員のメンバーを増やして、今まで以上に上映会の実施告知や前売券の販売を拡大していく必要があります。毎年決まった人々だけに鑑賞していただくのみでなく、より多くの人々に、そして「草の乱」をまだ一度も鑑賞したことがないという方に、一人でも多くこの会場に足を運んでいただくように努力したいという願望があります。そして、一人でも多くの方に、秩父事件ゆかりの風土や史跡に触れていただき、身近に感じていただければと思います。現状維持を目標にしてはいけないと感じております。皆様方のご支援ご協力も賜れますなら幸いです。
(文責・真下滋充 ※『文芸秩父』第138号掲載文をそのまま転載)
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